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56ターン
橘川 鐘(きっかわ しょう)
>「男性が二人、捕まっています。足止めと、出来れば救助を!」
久実ちゃんが私に声をかける。
"二人の男性"のうち一人は多分私、そしてもう一人は大河原殿の事だ。
「了解した!」
部屋に突入した私は、さりげなく部屋の中を一回り飛んで魔法の粉を部屋全体にかける。
まずは人質の救出だ。
鉛筆やボールペンを、大河原殿を羽交い絞めしている河童の目にめがけて飛ばす。
生物ではなくとも目らしき物があるなら、そこに飛んでくる物があれば反射的にガードするのを狙っての行動だ。
「今の君なら飛べる。窓からはやく逃げるんだ!」
人質志願している優さんに声をかける。
魔法の粉をかけられた者は、空を飛べると信じる事によって飛べるようになる。
よって、彼女が飛べるかどうかは――微妙だ。
でも久実ちゃんと琴里ちゃんは、今までにも私の魔法で飛んだことがあるので効果があるのが確実だ。
そして、重力から自由になる事は、戦いにおいて大きなアドバンテージになる。
「BOOK所有者である限り本を必ず体のどこかに隠し持っている……。
久実ちゃん、琴里ちゃん、彼女から"本"を奪ってくれ!」
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